瀬戸内海に生息するサンゴ オノミチキサンゴを展示しています
四国水族館は、2023 年10 月18 日(水)より、瀬戸内海に生息するサンゴの仲間「オノミチキサンゴ」を展示しています。
展示中のオノミチキサンゴは、海洋建設株式会社(所在地:岡山県倉敷市)が実施した海洋調査業務に同行させていただき、海底に脱落していた一部を特別な許可を取り採集したものです。
オノミチキサンゴは潮通しの良い海域に生息するサンゴの仲間です。香川県の沿岸部では、昔から海の安全を祈願するため龍神や龍宮を祀っている場所もあり、海の底からあがる宝物として、網にかかったオノミチキサンゴを奉納する習慣があったようです。
瀬戸内の人々に関わりのあるオノミチキサンゴですが、埋め立てや護岸工事による海流の変化などによる生息環境の悪化で生息数が減少したと言われています。開発が制限された現在では、生息環境の悪化は軽減されてきたものの、回復には時間がかかるため、どれくらい元に戻ったかを把握することは難しいのが現状です。
人間活動の影響を受けつつも、海の中で静かに生息している生きものがいることを是非知っていただき、今一度私たちに何ができるかを考えるきっかけになれば幸いです。
オノミチキサンゴの展示について
展示開始日:2023 年10 月18 日(水)
展示場所:本館棟1 階 瀬戸内ゾーン 砂泥地の景
※生きものの状況により予告なく展示を終了する場合があります。
オノミチキサンゴ
学名:Dendrophyllia cribrosa
刺胞動物門花虫綱イシサンゴ目キサンゴ科。樹枝状の群体を形成し、時として50cmを超える大きさになる「非造礁性」のサンゴ。名前は広島県の尾道周辺の海域で発見されたことに由来する。