生きた化石 カブトガニの幼生を展示します
カブトガニの幼生
四国水族館は、2023年11月25日(土)からカブトガニの幼生を展示します。
展示するカブトガニの幼生は、西条市立東予郷土館(愛媛県西条市)で孵化し、放流するために飼育されていた個体を譲り受けたものです。
かつて瀬戸内海全域に生息していたカブトガニは、埋め立てや海洋汚染等によって、一部の地域を除き、姿を消してしまいました。東予郷土館が位置する愛媛県西条市の海岸は、カブトガニの繁殖地として県の天然記念物に指定されています。
今回の展示では、カブトガニの生息環境を再現し、幼生たちが泥に潜って過ごす様子や餌のプランクトンを食べている様子を観察することができます。あわせて、カブトガニや自然環境を守るために西条市やその地域の方々が取り組む保護活動も紹介します。
カブトガニを身近に感じていただくと共に、大昔から姿を変えずに生きてきた彼らが、これからも変わらず生きていけるようにするには何ができるのか、考えるきっかけになれば幸いです。
カブトガニの幼生展示について
展示期間:2023年11月25日(土)~未定
展示場所:本館棟1階 瀬戸内ゾーン 生きた化石の景横スペース
内容:
①干潟を再現した水槽で過ごす様子を展示します。泥の中に潜って姿を見せない事も多いですが、泥の上に残った「尾を引きずって歩いた跡」や、「潜った跡」を探して観察してみてください。
泥の中に潜っている様子
カブトガニが歩いた跡
②カブトガニの幼生が餌のプランクトンを食べている様子を1日2回(10:00~11:00、14:00~15:00)公開します。せわしなく脚を動かし、プランクトンをキャッチして食べる様子をご覧ください。
餌を食べる様子
③カブトガニの幼生の脱皮殻を展示します。
※生きものの状況により予告なく展示内容の変更、または終了する場合があります。
【カブトガニ】
学名:Tachypleus tridentatus
節足動物門剣尾目カブトガニ科。雌は全長60cm、雄は50cmほどの大きさになる。瀬戸内海、九州北部、台湾、東シナ海沿岸、東南アジア海域に広く分布する。名前に「カニ」と付くが、クモやサソリの仲間に近いとされている。